2026年2月にBoothで公開された新作のワールドから、スキを多く集めた10点をデータと一緒に振り返ります。1位は、VR内で手描きした線をそのままワールドに焼き込めるペン「UnyStylus」。続くのは、箸でつまんで食べる炊き出しや注射器型のショットドリンクといった"触って遊ぶ"ギミック、環境光を受ける無料の雨、そして深夜のホームワールド3軒です。2月の一番の変化は 無料配布の急増で、Top 10で4点・全18点中5点(約28%)が無料。中央値価格¥700と、1個のいいギミックやパーツがあれば上位に届く——という先月からの空気が、さらにはっきり出た並びでした。
📊 データについて 集計日: 2026-06-06 / 対象: 2026-02-01〜2026-02-28 に公開されたスキ数300以上のワールド(18件)
- 注目ワールド10選
- 1位:UnyStylus / らすたの雑貨屋
- 2位:Modern Comfort Base / StardustStudio
- 3位:VARAYA/Screen(+Speaker) / VARAYA OnlineShop
- 4位:RARA Rain System / RARAlabo
- 5位:炊き出しセット / くるやさん
- 6位:House Tranquility / Imaginary Caravan
- 7位:Midnight Gleam / Mimorie.
- 8位:CQ_Books_6th / Imaginary Caravan
- 9位:注射器ショットギミック / はなえちゅ
- 10位:監視カメラギミック / かいこすたじお
- 2026年2月の傾向
- まとめ
注目ワールド10選
集計時点(2026年6月)のスキ数で並べたランキング形式で、1点ずつ中身とボリュームを見ていきます。
1位:UnyStylus / らすたの雑貨屋
1人1本呼び出して使える、ワールド用のお絵かきペン。手元の放射状メニューから色と太さを選んで線を描き、描いた線は後から移動したり複製したりもできます。2月のワールドカテゴリでは最多スキを集めた1点で、¥300。
このペンの独創的なところは、VRの中で描いた線を、そのままワールドの"オブジェクト"として残せる 点にあります。ふつうVR内のペンで描いた絵はその場限りのものですが、UnyStylusは描いた線の情報をテキストとして書き出せて、付属の「LineImporter」というツールでUnityに読み込むと、その線が3Dオブジェクトとしてシーンに再現されます。つまり 「VRの中で手描きした装飾を、Unityのワールドに焼き込んで残す」 ことができるわけです。取り込んだ線は CropCube / CutCube で要らない部分だけ切り抜いたり削ったりして整えられるので、Unityで一から3Dモデルを作らなくても、フリーハンドの装飾やロゴ・看板の文字をワールドに置けるようになります。
ランタイムでは、イベントで参加者が寄せ書きする落書きペンとして。制作の場面では、VRで下描きしてUnityに持ち帰る制作ツールとして。遊び道具とワールド制作支援のちょうど境目にいる のがこのペンの面白さで、1位がペン1本というのも、いかにもワールドカテゴリらしい並びです。
2位:Modern Comfort Base / StardustStudio
無機質なコンクリートとロフトでまとめた、モダンなホームワールド。吹き抜けにシーリングファン、中2階に本棚とガラス手すり、間接照明で照らした階段——「好きなものに囲まれて一日の終わりに自分を取り戻す場所」をコンセプトにした、ホームワー ルド/V睡向けの空間です。¥2,000(解説ReadMeは無料DL)。
うれしいのが、ドラッグ&ドロップで写真を飾れる 機能と、VRC+のチェキの形に合わせた額縁が用意されている点。自分のスクショで部屋を埋められます。明るいNoon版と暗めのNight版の2シーンがライティング済みで同梱され、PC / Quest / iOS すべてに対応。動画プレイヤーや入退室ログも内蔵で、ワールド導入解説のPDFまで付く ので、初めてワールドを上げる人にも寄り添った構成です。
3位:VARAYA/Screen(+Speaker) / VARAYA OnlineShop
動画ワールド向けの、開閉できるスクリーン。無料の動画プレイヤーVizVidを想定したスクリーンで、リモコンをインタラクトすると画面が開閉します。¥600、支援版(¥800)にすると吊り下げ式のスピーカー(SP-02C)も付いてきます。
動画プレイヤーそのものは無料のVizVidに任せて、この商品は"見せ方"側のガワだけを引き受ける のがうまいところ。リモコンで開閉できるのも地味に効いていて、誰も観ていないときは畳んでおけば部屋が大きな黒い画面に占領されず、上映のときだけ開く——という所作そのものが映像ワールドの演出になります。「プレイヤーは置けたけど、画面と音響の"見た目"がいまいち」を埋める、うなばらしおさんのピンポイントなアセット。lilToon対応で、VizVid系のワールドに置いてすぐ馴染みます。
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4位:RARA Rain System / RARAlabo
環境光を受けて色が変わる、無料の雨パーティクルシステム。ふつうのパーティクル雨は、暗い夜のワールドでも雨粒だけ白く浮いて"上から貼った"ように見えがちですが、これは「暗いところで降る雨粒は暗い色であってほしい」という発想で、Light Probe Proxy Volume(LPPV)からワールドの環境光を拾います。雨が背景の明るさになじんで降ってくれる のがこのシステムの肝です。GPU Instancingで数万個の雨粒を軽量に描けて、屋根や地面に当たると消 える衝突判定、範囲を変えても密度が一定になる自動調整も付いています。無料、有料版は¥200。
1月2位「RARAの足音ギミック」を出した RARAlaboさんの新作 で、今回も「ワールドの体験を底から支える仕組み」という路線は一貫しています。
有料版(¥200)にすると、パーリンノイズで小雨→豪雨→晴れを滑らかに行き来する天候システム(ネットワーク同期)、雨脚に連動した音量調整、屋内に入ると音がこもるオクルージョンまで乗ります。無料版で雨そのものを開放し、"天候の演出"を有料版で売る という段階設計です。
5位:炊き出しセット / くるやさん
箸でつまんで食べられる、無料の炊き出しギミック。「炊き出しなので無料です」という潔いコンセプトで、豚汁とおにぎりが揃っています。豚汁は蓋を持って開け、お玉が鍋に触れると豚汁が入り、USEで注ぐ。トレーに箸を近づけると具をつまめて、箸USEで食べる、トレーを持ってUSEで飲む——という、一杯よそって食べるまでの所作が全部インタラクションになっている 作り込みです。
1月にもつ鍋やぼだっこ飯といった食べ物ギミックを出していた くるやさんの新作 で、2月は炊き出しという季節感のあるモチーフに。UdonSharpとObjectSyncで動く、かわいい系の食事ギミックの代表格です。
