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【2026年3月】VRChat「小道具」Booth商品トレンドレポート

2026-05-15約29分で読めます · 14,356文字
【2026年3月】VRChat「小道具」Booth商品トレンドレポート

2026年3月にBoothで公開された新作の小道具・ギミックの中から、スキを多く集めた10点をデータと一緒に振り返ります。2月は『超かぐや姫!』ファンメイド波と「抱っこテディベア × 撮影シェーダー」で柔らかい撮影向け小物が中心でしたが、3月は Top 10 のうち9件が武器・刃物系の作品に振れた、はっきり方向の違う月 になりました。中央値価格 ¥500、中央値スキ数 539、¥1,000未満が約77%(44 / 57件)、無料配布は28%(16件)。1月の「武器 vs ネタギミック」二極、2月の「撮影小物 + IPファンメイド」と比べると、 3月は武器ジャンルの "再来月" として表情がはっきり出ている のが面白いところです。

📊 データについて 集計日: 2026-05-14 / 対象: 2026-03-01〜2026-03-31 に公開された スキ数300以上 の小道具(57件)

注目小道具10選

集計時点(2026年5月)のスキ数で並べたランキング形式で、1点ずつこだわりポイントを見ていきます。

1位:Star Scales / CYCR (Cyber Critter)

紫地に金の星座と "瞳" モチーフを描いた発光タロットカードを、手の周りに9枚弧状に展開できる小道具。3日間限定の単体無料配布(3/6〜3/9)で公開され、配布終了後は CYCR さんの大型 Magica Tarot バンドルに同梱される形で残されています。

CYCR さんは「1月3位 Vigil Ember → 2月3位 Sancta Plume → 2月5位 Flutter Vow → 3月1位 Star Scales」と、4か月連続で「短期間の単体無料配布 → 既存バンドル特典として恒久同梱」を回し続けている、本連載の小道具レポートで唯一の "連月無料配布シリーズ"。3月はついに月内首位(2,947スキ)まで到達しました。

絵柄もシリーズで一貫していて、ろうそく → 羽根扇 → 薔薇ブーケ → タロット と、占い師・神秘系の撮影シーンに足せる手持ち小物を毎月別のかたちで投下しているのが分かります。lilToon ベースで、PCSS(ソフトシャドウ)対応ワールドで影が落ちる前提の作り。

2位:Slinger -スリンガー- / TRISTA

シングルアクションリボルバーに擬態した光闇魔法銃。人気小道具「【オリジナル3Dモデル】Seeker -シーカー-【魔法銃】」を制作された TRISTA さんの新作で、Seeker と同じ "ガンスミスが作る魔法銃シリーズ" の続編 にあたります。

ギミックの作り込みが3月内では頭ひとつ抜けていて、ハーフコック・フルコック・デコッキング・シリンダー手動回転・エジェクター手動排莢・バックスピン / フォワードスピン・ロシアンルーレット・ワールド固定といった物理操作系に加えて、魔法モード(光・闇)・魔法ロシアンルーレット・大技「複合魔法・闇光」までを EX Menu + ハンドジェスチャーで切り替えられる構造。X-Ray モードで内部機構が透けて見えるオプションや、カラーバリエーション5種(メタル / ウッドシルバー / コンバットシルバー / ブラック / ゴールド)、右手 / 左手 Prefab、Index コントローラ用の操作性向上 FX(DLC として後追い追加)まで揃っていて、¥2,500 は3月の Top 10 で最高価格帯です。

ポリゴンは武器本体 △33,308 ~ △34,062、パラメーター48個。Quest非対応・VRCコンストレイント未使用と割り切ったうえで、「PCVR でガッツリ撃つロールプレイ用」に寄せた1本 になっています。

TRISTAさんによる紹介PV

3位:断刻 -DANKOKU- 【時止めナイフギミック】 / 金曜雑貨

腰に手を当てると現れる投擲ナイフ + 時止めモードの組み合わせ。手をパー(Open)で投擲、握る(Fist)で次のナイフを取り出す、両手 RocknRoll で必殺技という、ハンドサインだけで完結する操作系です。

時止めモードに入ると 投げたナイフは空中に静止し、モード中は何本でも空中にとどめられ、解放すると一斉に降り注ぐ、というアニメ的演出を1本に閉じ込めた作り。各ナイフには風切りシェーダー、手持ちのナイフには物体検知シェーダー(何かに当たると火花)が仕込まれていて、¥700(GW セール中)。金曜雑貨さんは毎週金曜日にアイテムを追加するというコンセプトのショップで、ナイフ本体 △1,346 Poly とミニマルなポリゴン設計に踏み込んだ1本です。

金曜雑貨さんによる紹介PV

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4位:Hexbane Crescent / Ma.Na

黒地に赤い刀身、十字と環をあしらった三日月型の大鎌。3日間限定の無料配布(〜3/29)で公開され、無料版は刀身の炎エフェクト + 振ると赤い残像までを内包しています。無料版を入手して以降は、Booth の「フル機能武器パック」を購入すると、Hexbane Crescent のフル機能版(インタラクション装備・斬撃エフェクト・打撃音フィードバック・手を開くと回転)が特典として付く構造。

「単体は無料配布、フル機能版は有料パックの特典として残す」という二段配布 は、CYCR さん(#1)の「単体無料 → バンドル恒久同梱」とは別軸の動線で、配布期間後でも有料パック側に進めば最終的にフル機能が手に入る設計です。鎌系武器は2026年に入って3月初の Top 10 入賞で、赤×黒のゴシック方向 × 大ぶりな刀身という、3月の上位武器枠の中でも一目で見分けがつく1本。

Ma.Naさんによる紹介PV

5位:MAGIA-ENSIS / サイチの物置小屋

胴体周りに複数の剣を浮遊させて投射する反重力結界の魔法武器。サムネは猫耳キャラの肩から後背に黒い剣が放射状に展開、ハロウィン用ハローと組み合わせた構図で、「神経接続入力で反重力結界を駆動し、複数刃体の投射軌道演算によって長射程と攻撃力を両立する」と、ハード設定寄りに振り切った商品ページのテキストがそのまま世界観に乗っています。

サイチの物置小屋さんは、1月小道具2位「八祇折」(SF刀)→ 2月小道具10位「色収差シェーダ&パーティクル」(撮影演出ツール)→ 3月小道具5位「MAGIA-ENSIS」と、武器 → 撮影演出 → 武器のサイクルで3か月連続 Top 10 入り を続けている連載ポジション。

通常版(¥1,000)と +plus版(¥1,500)の2段構成で、plus版には ultimate スキル(魔法陣大量召喚+剣連射)が追加されます。「上位スキル枠を別バージョンに切り出す」タイプの設計 は、3月の上位武器作品のいくつかと共通の方向で、後段の傾向セクションで改めて触れます。

サイチの物置小屋さんによる紹介PV

6位:Rsh-12 ダインスレイヴ / WEAPONSHOP〘 Rebellions 〙

実在するロシア製大口径リボルバー Rsh-12 をベースにした、赤と黒の装飾モデル。グリップに青い狼マークの紋章、赤いバラと鎖をあしらった重厚なデザインで、ホルスター(弾入れ付き)とセットで配布されています。¥0 の無料配布で、バージョン2.0 で修正版が再リリースされた経緯のある作品です。

サムネは「銃 + ホルスター + 弾」を見せた商品紹介ショットに振り切っていて、ギミック付きの "撃てる銃" ではなく 3Dモデル + ホルスターという割り切り。クリエイターさんも 「撃てるギミックは無いので自分で入れてみてください」と明記していて、自分でギミックを足す前提の素体銃 として配布されています。MToon にしても cluster に持っていけるよう、用途を限定しすぎていない作りも特徴。

ポリゴンは銃本体 △19,342 / ホルスター △12,914 とそこそこ重め。「私のアズールヴァルキリーMK5 が壊れて、ウンヴォラーが元ある銃を改造してくれた」というストーリー設定が商品ページにそのまま乗っているのも、Rebellions さんの作風らしい1点です。

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7位:Keraunos / 三丁目の魔界

バックパック型の保持装置とセットになった大型レールガン。サムネは白髪うさ耳キャラがレールガンを抱える構図で、SF・サイバー系のスタイリッシュ装備として一貫したビジュアルに振っています。

ポリゴンはレールガン本体 △35,122 / バックパック △79,944 / フルセット △124,182 と3月の Top 10 で最も重い構成。カラーバリエーション5種、色改変用PSD 同梱、MA対応 × lilToon の現行スタックで、撃つたびにバックパックのマガジンへの交換が走るリロードギミック が入っています。「保持装置まで含めて1セット」という作り方は、上位の銃・剣系作品の中でも珍しいアプローチ。

価格は ¥1,000。ポリゴン数が多く音・パーティクルも派手なので使い所に注意してください、と作者さんが明記しているように、「決めシーン用の重装備」として割り切って導入する想定の作品です。

三丁目の魔界さんによる紹介PV

8位:鬼灯狐灯 和風ギミック付き双銃 / 妖具屋 零れ桜

赤と青の2丁拳銃。右手側は重厚な赤・銀の鉄塊風、左手側は青い細身のスライド構造という色分けで、「妖火の名を冠した双銃。使い手の妖力を弾丸に変換して撃ち出す」と、和風の妖怪退治モチーフにギミック付き銃を当てはめた1本 です。

ギミックの仕様面で珍しいのは、「射撃ギミックの仕様上、空間に同時に存在できる弾丸は銃一丁あたり各2発(計4発)まで」と同時存在弾数を明示 しているところ。3発目が発生した場合は古い弾丸が消滅、と連射バランスまで明文化していて、Quest コントローラ環境を想定した操作設計、Unity 2022.3.22f1 + Modular Avatar の現行スタック前提。¥1,000。サムネ画像はブルーム効果のあるワールドでのエフェクト例とも明記されていて、ワールドの設定で見え方が変わる前提を商品ページに書いておく親切設計です。

妖具屋 零れ桜さんによる紹介PV

9位:【MA対応・カードギミック】オラクルデッキ / おぎにり

手から魔術カードを飛ばす、カードを武器に見立てたギミック。Shift / Slash / Echo / Star の4種類の絵柄があり、紫に光るカードを撃ち出す撮影・ロールプレイ向けの小道具です。

操作は両手で役割を分けます。左手を開いて振るとカードの絵柄が Shift / Slash / Echo / Star と順に切り替わり、握って絵柄を決定、右手を指さしから銃の形にすると発射。Shift のカードだけは撃った後も場に残り、左手を銃の形にして消すまで次のカードを撃てません。撃ちっぱなしではなく一手かけて場を片づける、カードゲームのような駆け引き が組み込まれているのが面白いところです。

Modular Avatar + lilToon + Unity 2022.3.22f1 で動作確認済み、¥800。3月武器枠の中で 唯一の "発射体カテゴリ" として「剣・銃・鎌」とは別の方向で武器枠を埋めている1点。WriteDefaults オン・オフ両対応と書かれているのも、現行ワークフローの細かい配慮として目を引く部分です。

おぎにりさんによる紹介PV

10位:桜チル🌸刀&番傘ギミック / UTA SHOP

桜パーティクルを纏う刀と番傘の2点セット。STUDIO JINGO さんのセレスティアに合わせて制作という前提のもと、ほぼ全アバターで位置調整して使える汎用設計に振っています。

ギミック構成は「刀」と「番傘」の2軸:

  • : ON / OFF 切替、効果音 OFF、軌跡エフェクト OFF、右手パーで振ると刀が回転、右手グーで振ると桜斬りコンボ(最大3連、テンポを上げると演出が豪華に)、両手サムズアップでまき散らしモード(剣先から無限桜)
  • 番傘: ON / OFF 切替、両手パーで傘回転 + 足元と傘周りに桜、両手パー + 左手を頭の上に挙げると風音と共に広範囲の桜チル領域が発生、両手サムズアップで傘先から無限桜

価格設計が面白い1点です。ギミック一式入りの「刀&番傘」フルセットが ¥800、ギミックなしのモデル単体(刀のみ/番傘のみ・テクスチャ改変用 PSD 付き)が各 ¥500 という分岐で、差額の ¥300 ぶんがそのまま「桜パーティクル + 桜斬り3コンボ + サブモード一式」の値付けになっています。ギミックで遊びたい人はフルセット、素体だけ欲しい改変派は単体、と同じ商品ページで買い分けられる構成です。Modular Avatar + lilToon、Desktop 用ボタンも同梱で VR / Desktop 両環境で操作が完結します。刀 + 番傘 + 桜パーティクルを1点にまとめた和風 × 撮影モチーフで3月武器枠の末尾を締めた1本で、3コンボという上位演出枠を抱える点も、後段の傾向セクションで触れる 「上位スキル枠を仕込む3月の作品群」 の流れに乗っています。

UTA SHOPさんによる紹介PV

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集計ベースの数字と、分析軸ごとのランキングで3月の小道具全体を見ていきます。

指標
対象件数57 件
平均スキ数760
中央値スキ数539
平均価格¥620
中央値価格¥500
無料商品の割合28%(16 / 57件)
¥1,000未満の割合77%(44 / 57件)
「MA対応」キーワードの登場68%(39 / 57件)
Top 10 のうち「武器・刃物系」9 件(#1 タロット小物以外すべて)
Top 10 のうち「PV を Booth ページに設置」8 件(#1 Star Scales と #6 Rsh-12 以外すべて)
Top 10 のうち「上位スキル / 上位版に演出を切り出す枠」5 件(#2 / #3 / #4 / #5 / #10)

対象件数は57件で、1月(80件)・2月(82件)から大きく減少。中央値価格は2月の ¥340 から ¥500 に戻り、1月(¥500)に並ぶ水準。「無料配布が一段落して、有料の本格武器が上位を埋めた月」という色がそのまま数字に出ています。MA対応キーワード率は68%と1月(73%)に近づき、2月(56%)の "撮影シェーダー混在期" から、再び現行 MA スタックに揃った構図に。

特徴・ギミック:MA対応とパーティクルが二強、シェイプキー枠が新登場

特徴・機能 TOP10

商品の特徴や機能・ギミック種別の分布。

特徴軸の集計は MA対応40 / パーティクル18 / lilToon対応13 / ワールド固定4 / PhysBone対応2 / PhysBone揺れ2 / Quest対応2 / Udon 2 / シェイプキー2 / デスクトップ対応2。MA対応 + パーティクルの組み合わせは2月(44 / 16)から大きく変わらず、3月は Top 10 全件で MA対応 + パーティクルが同居している 構造です。

注目したいのは シェイプキー枠とデスクトップ対応枠が並列して新登場している 点で、「ハンドサイン操作だけで完結する武器系」とは別軸の操作系設計が伸び始めています。デスクトップ対応の代表は10位の桜チル(番傘・刀ともデスクトップ用ボタン同梱)と、¥300 でフィールド配置できる "そよ風" 系小物の存在も支えています。

3月の ワールド固定 軸の作品としては、かるみゃ糖さんの "そよ風ギミック" がランキングの少し下に並んでいました。

「【MA対応】どこでも そよ風ギミック」は VRChat 想定のワールド固定対応で、髪や衣装を風になびかせる撮影向け小物。¥300 という低価格帯とどこでも設置できる手軽さで、TOP 10 が武器系に振れた裏で撮影シーン側の作品もちゃんと並走している という構造の代表です。

テイスト:かっこいい × ファンタジーが完全同数、ダークが続く

テイスト傾向 TOP10

このテーマで人気だったテイストの分布。

テイスト集計はかっこいい20 / ファンタジー20 / ダーク13 / おもしろ10 / ネタ10 / ハード設定寄り9 / かわいい6 / 和風6 / SF5 / バトル5。「かっこいい」と「ファンタジー」が完全に同数で並走 したのが3月の構図で、1月(かっこいい23 / ネタ21)の "ネタ vs かっこいい" 二極、2月(かっこいい × かわいい)の "かわいい入り" を経て、3月はファンタジー軸が一気に押し戻した形になりました。

「ファンタジー」軸の代表として、Studio-Symphonys- さんの「Sorcery Weapon3」が3月内のランキングに並んでいました。

「Sorcery Weapon3」は魔法陣から武器を召喚するエフェクト付き3Dモデルセット。剣・槍・斧・杖・銃まで6種を華麗な召喚演出 + パーティクルで出現させられる構成で、¥800。Top 10 の武器作品とは別方向の "ファンタジー武器の母数" を支えています。

「ハード設定寄り」軸では、Unknown Workshop さんの和風刀 "天殺星刀" がランキングの中位に登場。

「天殺星刀 - 阿頼耶識 血縁」は薄ピンクと黒のグラデーションが入った華美な刀で、ファンタジー軸 × 和風寄り × ハード設定寄りを同時に成立させている1本。¥1,000。

「【VRC想定|MA対応】天殺星刀 (Tiansha Star's)」はまどろみソウルさんによる "天殺星刀 派生" 作品。同じ命名で別構造の刀が3月内に2作並走しているのは、小道具レポートで初めて見る "同シリーズ別作家展開" の事例 で、ファンタジー武器コミュニティの広がり方の一例として並びに入りました。

価格帯:¥1,000未満が77%、無料配布が3割弱を維持

価格帯分布

対象期間にこのテーマで公開された商品の価格帯分布。

価格分布は無料16 / ¥1-499が5 / ¥500-999が23 / ¥1,000-1,999が11 / ¥2,000-2,999が1 / ¥3,000-4,999が1 / ¥5,000+が0。¥1,000未満が 44 件(77%)で依然として小道具カテゴリの大半が低価格帯に集中、2月(82%)から少し戻したものの「価格の天井がある月」という枠は保たれた形になっています。

無料帯(16件)の代表枠としては、MEOW さんのねこじゃらし型小物が3月にも登場しました。

「ねこじゃらし🐾CAT TOY」は新作衣装 "BELL" リリース記念として配布された無料配布のねこじゃらし。¥0 で、衣装リリースに合わせた "記念無料配布が小物の母数を支える" 構図 を補強しています。

¥1,000-1,999帯(11件)からは、サイチの物置小屋さんが MAGIA-ENSIS(#5)以外にも武器作品を3月に投下していました。

「【MA対応】神宿り・熾焔」は MAGIA-ENSIS と同月の同クリエイターさんによる武器作品。赤いオレンジの炎刃と黒い柄を組み合わせた刀で、¥1,200。連月リリース勢の "月内多作展開" がそのまま3月の傾向を支えている ことが見えてきます。

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クリエイター視点で見る3月のトレンド:武器一極・PV搭載率・上位スキル枠

Top 10 と3月全体の数字から、小道具制作者視点で注目したいポイントを4軸ほど拾い上げます。1月・2月の小道具レポートと比べたときに見える差分を縦に並べたので、「3月だけ何が違ったのか」が掴みやすいはずです。

指標1月2月3月
対象件数80 件82 件57 件
中央値価格¥500¥340¥500
中央値スキ数531648539
無料配布の割合21%32%28%
¥1,000未満の割合79%82%77%
「MA対応」キーワード比率73%56%68%
Top 10 内 武器・刃物系4 件1 件9 件
Top 10 内 PV搭載8 件
Top 10 内 "上位スキル / 上位版" 枠5 件

小道具クリエイター注目ポイント:

  1. 武器ジャンルの "再来月" — 1月→2月→3月で「4件→1件→9件」のスイングが起きた — 1月は「ハンドサインで操作できる武器(ALGEBRA Camera Console / 八祇折 / ライトセーバー / QBZ191&192)」と「ネタ系インタラクション(オフィスチェア / 顎クイ / ミュートおもち)」が同居していた月、2月はファンメイド波と撮影向けシェーダーで武器枠が EisenRohr 1件まで縮んだ月、3月は Top 10 の9件が武器・刃物系(タロットの Star Scales のみ非武器)。3か月で武器枠の比率が4→1→9 とジェットコースター的に動いた のが小道具カテゴリの大きな特徴で、武器系を企画している場合は "薄い月" を狙うと相対的に目立ちやすく、3月のような "武器一極月" に投下すると上位を取りに行く競争が激しくなる、という戦略軸が立ちそうです。

  2. Top 10 の80%が Booth 商品ページに PV を設置している — 3月の Top 10 で PV が確認できなかったのは #1 Star Scales(CYCR、タロット小物)と #6 Rsh-12(撃てるギミック未搭載のモデル)の2件のみ。残る #2 Slinger / #3 DANKOKU / #4 Hexbane Crescent / #5 MAGIA-ENSIS / #7 Keraunos / #8 鬼灯狐灯 / #9 オラクルデッキ / #10 桜チル の8件、すべてが YouTube 紹介動画を Booth の primary-image-area に設置しています。武器系小道具は "動かしている姿を見ないと魅力が伝わらない" カテゴリで、ハンドサインで撃つ・振る・切り替えるの一連の流れを30秒〜2分で見せる PV が、サムネ + 静止画だけでは届かない情報を補完している構図。有料武器系の作品を企画するなら、PV 用に Unity 内でアクションを撮るカットを最初から制作工程に組み込んでおく のが、3月の Top 10 のスタンダード入りに手が届きやすくなる、というのが今月の数字から読み取れる教訓。

  3. 「通常版 + 上位版/ult スキル枠/フル機能版」を仕込んだ作品が Top 10 の半数を占めた — #2 Slinger(大技「複合魔法・闇光」 + X-Ray モード)/#3 DANKOKU(両手 RocknRoll の必殺技 + 時止めモードの一斉解放)/#4 Hexbane Crescent(無料版は基本エフェクトのみ、有料パックの特典でフル機能版)/#5 MAGIA-ENSIS(通常版 ¥1,000 + plus版 ¥1,500 に ultimate スキルを切り出し)/#10 桜チル(桜斬り3コンボシステム + サムズアップでまき散らしモード)の5件は、いずれも「基本動作 + ハンドサインや課金で開く上位演出」という二段構造。ベース機能で1回見せて、上位スキルで2回目以降に "おっ" と思わせる設計は、動画映えと長く使ってもらえるの両立をしやすい作りです。MAGIA-ENSIS のように "上位スキルだけ価格を上げて切り出す" 価格設計が、3月の上位帯で「+plus」型の戦略としてワークした ことを示しています。

  4. 連月リリース勢が3組、3か月の総 Top 10 投下数で1〜2位を更新 — 3月の Top 10 には、(a) CYCR (Cyber Critter)(1月 Vigil Ember / 2月 Sancta Plume + Flutter Vow / 3月 Star Scales — 計4作)、(b) サイチの物置小屋(1月 八祇折 / 2月 色収差シェーダ / 3月 MAGIA-ENSIS — 計3作)、(c) TRISTA(2024年12月の Seeker 11,680スキ → 2026年3月 Slinger)の3組が並びました。「単月で大ヒットを狙う」よりも、月次の "出し続ける" リズムで認知を積むほうが上位ランキングに長く居着ける という、連載構造をクリエイター側が意図的に組んでいる動きが3か月のデータから見えてきます。同じ作風で連月リリースする場合の作品系譜の繋ぎ方(CYCR は無料配布シリーズ、サイチさんはギミック × 演出ツールの交互投下、TRISTA は同シリーズの直接続編)にもそれぞれパターンがあって、カテゴリで継続的に名前を見せるための設計図として参考にしやすい3か月分の事例が揃ってきました。

まとめ

2026年3月の小道具は、「武器ジャンルの再来月」として、1月 vs 2月とはまた違う色を帯びた1か月 でした。Top 10 のうち9件が武器・刃物系(リボルバー / ナイフ / 大鎌 / 魔法剣 / Rsh-12 / レールガン / 双銃 / カード型武器 / 桜刀&番傘)、残る1件もタロットカードという撮影系の手持ち小物。1月の "武器4件・ネタ多数"、2月の "撮影小物・ファンメイド波 + 武器1件" を経て、3月は完全に武器側に重心が戻った形になりました。

数字面で目を引いたのは、Top 10 内に Booth 商品ページの PV が8件設置されていたこと、そして 5件が「ult スキル枠 / 上位版 / フル機能版」のような二段構造を持っていたこと。武器系小道具を上位に届かせる "標準装備" が、PV + 上位演出枠の2点に揃ってきている というのが3か月のデータが示す現状です。価格帯は ¥1,000未満が77%で2月(82%)からやや戻していますが、¥2,500 の Slinger を月内首位グループに入れた Top 10 構造を見ても、ガッツリ作り込んだ武器に手を伸ばす層が3月には戻ってきたことが分かります。

連載という観点では、CYCR さんの4か月連続無料配布シリーズ(Vigil Ember → Sancta Plume → Flutter Vow → Star Scales)が3月でついに月内首位を取り、サイチの物置小屋さんが3か月連続で Top 10入賞、TRISTA さんが過去の Seeker(11,680スキ)の直接続編 Slinger で2位に入る、と "連月リリース勢の累積効果" が3月の Top 10 をはっきり押し上げて います。「武器が厚い月 / 薄い月」が交互に来るという3か月分の振れ幅と、「連載で出し続けるクリエイターさんが上位を取りやすい」という構造の両方が見えてきた、今後の小道具レポートをさらに楽しみにできる3月だったといえそうです。

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データについて

  • 集計日: 2026-05-14
  • 集計対象: 2026-03-01 〜 2026-03-31 に Booth で公開された小道具(57件)
  • ランキング基準: 集計時点での like_count(スキ数)降順
  • 掲載条件: VRCFinderのDBには スキ数300以上の商品 のみを収集しているため、集計時点でスキが300に達していない商品はこの集計に含まれていません
  • 注意: 本記事の数値・ランキングは集計日時点のスナップショットです。その後の変動を反映していないため、現在の数値とは異なる場合があります
  • 各商品の対応モデル・スペック・価格は Booth 商品ページに基づきますが、記事執筆時点の情報です。セール価格・アップデート情報は変わる可能性があるため、購入前に Booth 商品ページをご確認ください
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